久しぶりの解禁直後の渓流釣行へ



KaikinEyeC

 

  このところはすっかり3月の解禁直後には釣りに行かなくなった。すっかり山の上の方の釣りが気に入ってしまい、それらが始まるのはだいたい5月以降になる。

 

  そんな時に友人の岡部氏から釣りに行きたいと連絡があった。昨年フライフィッシングを始めた友人と一緒に解禁後から1日でも早く釣りに行きたくてしょうがないみたいだ。そうなったらスタイリストとカメラマンという忙しい二人と平日の日取りだけ決めて、あとは天候が良くなることを祈ることにした。

 

  困ったのは場所だ。なにせ最近は解禁の釣りに行ってないので、手駒がわずかしかない。そこから情報を集めまくって選択肢を増やしてみたけど、日にちありきで当日どうなるかは行ってみないと分からない。解禁直後はこうした当たり外れが顕著になる。春の釣りと言えば何と言ってもマッチング・ザ・ハッチ(虫のハッチ=羽化に毛針を合わせて釣ること)が魅力だけど、ハッチがあれば良いけれど、無ければ沈黙というパターンになる。

 

  その前の週末にはやっと重い腰を上げてフライを巻くことにした。巻き始めれば楽しくなってくるのだけど、巻き始めるまでが長い。いつもギリギリになっちゃうのはフライマンあるある。    

 

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CDCのコカゲロウパターンを中心に。

 

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 川は直前まで迷っていた。春先と言えば関東では渡良瀬、鬼怒川、桂川、冨士川水系などなど。今年はどこもパッとしないようだ。しかも前日の急激な気温低下と長雨でこれらが選択肢から無くなってしまった。北関東では雪になったところも多かった。これは一般的に釣りには悪いサインだった。急激な気温低下と雨のセットは厳しい。翌日は再び気温が上がってくる予報だったけど、雨は明け方まで残るようだ。雨量が気になったけど、一番可能性の高い伊豆方面の狩野川水系に行くことにした。

 

 

朝5時に起きると雨はほとんど止んでいた。途中の丹沢や富士山は真っ白だった。

 

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 実際に川に着くと、水は多いけど濁りは無く、釣りにはなりそうだった。山の上の川と違って、久しぶりの里川の雰囲気が心地良い。

 

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 釣り始めると全く魚っ気が無い…。ハッチもほとんど無い…。途中で地元の餌釣りのおじさんとお話しすると、「先週までは魚が見えたんだけどね〜」との有難いお言葉。やはり少し水が多いらしく、水温低下が良くなかったのだろうか。

 

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 どうしようもないので川を移動。と、川へ降りていく途中で堰堤上に貴重なライズを発見!交代で狙ってもらうことにした。

 

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 2回めのキャストでいきなり魚がフライに出た。乗らない。その後、交代で狙ったけど釣れることはなかった。しかし、フライフィッシングを初めて1年目でここまで出来るのには驚いた。相当に勉強していて、情熱の成せるわざだろう。

 

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 釣りとしては厳しいものとなってしまったけど、ライズの釣りも体験してもらって楽しい時間となった。何よりもフライフィッシングという共通の趣味を通して友人の輪が広がっていくのが嬉しくてしょうがない。

 

There will be days when the fishing is better than one’s most optimistic forecast, others when it is for worse. Either is a gain over just staying home.  

– Roderick Haig Brown

(釣りは最高に良い時もあれば悪い時もあるだろう。ただそのどちらも家にいるよりは得られるものがあっただろう。)

 

 今日は状況が悪かったかもしれない。でもそれは行かなければ分からなかったことだ。人から聞いた話やSNSで見た写真とは根本的に違うもの。経験の積み重ね。それこそ真に価値があるものだ。3人それぞれ、何かしらのレッスンが得られた一日だったように思う。

 

 

さあ、次はどこへ行こう。

 

 

 



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