以前にAndroidで登山に使えるGPS地図・地形図アプリを紹介したけど、その時はiPhoneアプリにはあんまり良いアプリが無くて、機種変更で使わなくなったAndroidスマートフォンで現在地とGPSログの取得を国土地理院の電子国土地形図上で行えるアプリを使っていた。
iPhone5からiPhone6に変えてバッテリーの持ちも良くなったので、改めてiPhoneアプリを探してみるとたくさんあったので色々試してみた。その中から使い勝手の良いアプリを2つ見つけて使っているので、オススメとして紹介したい。それぞれ機能が異なるので、今は2つを使い分けて使っている。
どちらもオフラインキャッシュが可能で、電波の届かない山奥でも使えるのは大事なポイント。もちろんiPhoneのGPSを使って、電子国土基本図上で現在地の把握が可能なので、道迷いのリスクを減らすことが出来る。特にトレイルを外れることも多い山岳釣行などでは、谷でどの位進んだのかも分からなくなることが多いので、常に自分の位置を把握することが安全に繋がる。ただこれらはあくまでも簡易的なバックアップとして考え、他の手段の補助として使用することが大事。
「やまログ」 必要な機能が揃ったシンプルなGPS地図アプリ
まず一つ目のアプリは「やまログ」というアプリ。 今はこれをメインに使用している。地形図の閲覧と現在地の把握、GPSロガー機能と必要十分な機能があって、動作も軽く非常にシンプルな作りが気に入っている。
iPhoneのGPSをオンにして、アプリを起動させればすぐに現在地が表示される。RECボタンを押せばGPSログの記録が始まって、地図上で自分の行動の軌跡表示ができる。画面を長押するとドロップピンが表示されて、二点間距離も簡単に測定できるので行動時間の目安になる。
設定項目も簡単。軌跡表示の有無、GPSの精度設定、キャッシュの設定など。
色の設定も出来るので、好みで表示させることが可能。またキャッシュやログのデータ管理も出来るので、必要なくなったデータはいつでも消去してアプリのデータ量を減らせる。
このアプリは動作も軽いので、今はメインに使用している。ちょっとした確認には本当に便利。
「ClimbUp」 気象情報や海外の地形図まで表示可能な機能満載のGPS地図アプリ
2つ目のアプリは「ClimbUp」というアプリ。こちらはレイヤー表示も可能で、地形図の上に雨雲レーダーやひまわりの画像、気圧図まで表示できる多機能アプリ。
これもiPhoneのGPSをオンにして起動すればすぐに使える。ログは記録できないけど、現在地情報が見れて様々な情報を得たい場合にはこのアプリを使う。例えば陰影起伏レイヤーを表示させると地形図がより分かりやすくなる。
雨雲レーダーや降雪レーダーをレイヤーで重ねて表示させるとこんな感じ。レイヤーはとても表示が遅くなるので、このアプリは事前の計画や確認に向いてるかも。
地図の種類や天気のレイヤーは種類も多くて迷ってしまうぐらいあるので、色々使ってみて自分の目的に合ったものを見つけたい。iCloudで同期も出来るので、PCやiPadで事前の山行の計画を立てて、iPhoneで呼び出すという使い方もありかも。アメリカやヨーロッパのトレッキングルートなども表示させることが出来るので、海外に行く人にも良いかもしれない。
便利だけど過信は禁物
これで今はiPhoneだけで登山中に様々な確認が簡易的にできるようになった。ただし、あくまでも補助的なものと考えて、過信は禁物。街中でのスマホの「ながら歩き」じゃないけど、画面の情報に気を取られていると周りの大事な情報を見落としがち。また電子機器にトラブルは付き物なので、別途に紙の地形図とコンパスを用意して、電話が必要な時には使えるようにバッテリーの残量などにも注意しておきたい。