今年は仕事やプライベートでなかなか日程が合わず、釣りに行ける機会が減り、何か消化不良のまま9月の禁漁を迎えてしまっていた。そんなところへ、ふと北海道へ行く機会を得た。これは渡りに船だった。すぐに宿やレンタカーの予約をまとめ、なんとか週末に釣りの時間を絞り出すことができた。
釧路の釣具店に寄ってみると、これが本州の釣具店とは全く違う品揃えでなかなか楽しい。「秋鮭」「チカ」「ホッケ」などなど、日ごろ居酒屋で料理されたものしか見たことない魚が普通に釣れるらしい。その中にはじめて見る釣りを見つけた。なにやら道東には「ししゃも釣り」なる釣りがあるらしい。近くの港でやっているというので、寄ってみるとそこには驚きの世界が待っていた。岸壁にオジサン達がズラリ。なんか、想像したのと違う。。。
近くにいた釣り人に話を聞いてみるともっと驚いた。のどかな風景とは裏腹に実に高度な釣りが繰り広げられていた。みんな写真のような「しゃくりマシーン」を自分で作り上げていて、それがわずか2センチ!の小さいしゃくりを延々と続けている。船が入港しない日、潮が動いている時間帯、しゃくりの幅&スピードなどなど、色々なキモがあることを包み隠さず楽しげに教えてくれた。旅はこういうふとした出会いも楽しい。
間違いなく本物のししゃもだよ。最近は居酒屋レベルだと偽物の深海魚のししゃもモドキが多くて、本物のししゃもはなかなか食べられない。それがここでは自分で釣れるとは。。。ホッケも岸から釣れるし、北海道では本当に釣りが生活のそばにある感じ。素晴らしい。いや、うらやましい。。。
くやしいので、夜は居酒屋へ。まずはホッケから。とにかく東京の居酒屋の人が見たら、自分の店で出している魚が恥ずかしくなると思われるぐらい、でかい。
お次はサンマのお刺身。
極め付きはコレ。ご存知「こぼれ丼」。まずはイクラ。
お次は「甘海老」。
こぼしまくりの大満足な釧路ナイトだった。
食べ物ついでにもう一つ。釣具店で普通に売っていた簡易ジンギスカン鍋。なんと使い捨てで198円。聞けば北海道人には定番品だそうだ。キャンプで普通の焼肉でも使えそうだし、飛行機でなければ買って帰りたかった。
そして、いよいよ阿寒川でのフライフィッシングへ。紅葉の最盛期まではほんの少し早かったけど、それでも十分美しい世界が待っていた。いや、むしろ落ち葉がまだ少なくて釣りにはちょうど良いタイミングだったかも。
河原には温泉が湧いているところも。熊のもしもはあるものの、森は深く、本州の自然とはまた違った雰囲気がある。川の流れは色々な表情があって、大好きなビタッーとしたストレッチもあった。
ニジマスが彩りを添えてくれる。どれもメタボ気味だったけど、パワフルそのもの。ちょっと油断をするとガンガンに走られる。やっぱり川のニジマス釣りは楽しい。この日はドライでも反応があった。
お昼にはいったん上がって、ホテルからも近い郷土料理「奈辺久」さんへ。定番のわかさぎ丼。ちなみにハーフサイズもあるけど敢えてのレギュラーサイズにしてみた。ボリュームがすごいので、ハーフで良かったかも。大満足で釣りに戻る。
大満足で夕方は早めに上がる。魚の引きと歩きとで体中がパンパンになった。それでも心地よい疲れ。
阿寒湖温泉ではニュー阿寒ホテルに宿を取った。温泉でゆっくりすることができた。ウェーダーも乾かせて、きっちりと元通りにパッキングし、ゆっくりと帰途についた。
いやー、これはオフシーズンの毎年の定番にしようかな。どこも美しく、楽しく、美味しく、素晴らしい北海道の秋の旅となった。